嫌がらせの手紙や張り紙は怪文書と呼ばれていますが、怪文書は個人に向けてのものだけでなく、企業や会社を狙ったものも数多くあります。
たとえ怪文書に書かれている内容が根も葉もないことであっても、受け取った側は気味が悪いですし、不安になりますよね。企業に向けての怪文書であれば、会社の評判が下がる原因にもなり実害も発生してしまうかもしれません。
わざわざ怪文書を書いて送ってくる、張り紙を貼っているということは、犯人はあなたの会社についてよく知っていて、かつかなりの悪意を持っていることが推測されます。
そのため、会社に送られてきた怪文書を放っておいたら、嫌がらせがさらにエスカレートしてしまうリスクが高いのです。
そこで今回は、怪文書を送ってくる犯人がどんな人物である可能性が高いのか、怪文書の犯人を特定して証拠を掴むためにはどのような調査をすればいいのかなどを解説していきます。
まずは、当事務所に寄せられる怪文書についてのよくあるご相談をご紹介していきます。
皆様、早急に調査を依頼して対応されているので大事には至りませんでしたが、このような怪文書を放っておくことは危険ですので、このような被害を受けていた場合はすぐにご相談していただくことをお勧めします。
・社内でしか知りえない内容の怪文書が何通も届く
・根も葉もないデタラメな誹謗中傷が書かれた紙が会社の玄関に貼られた
・企業体制についての誹謗中傷が書かれた怪文書が社長と役員に送られた
・同様の内容の怪文書が取引先にも送られてしまった
・会社の人事に関する誹謗中傷の怪文書が何度も送られる
・社長の命を狙うなどの脅迫めいた怪文書が届くようになった
・怪文書が出回ったことで取引先から取引を断られないか不安
・怪文書の存在が社員に知られて会社を去られてしまわないか不安
多くの企業様が怪文書のトラブルを大事にせず解決したいと考えていらっしゃいます。怪文書が送られてすぐに対処すれば嫌がらせ被害も最小限に抑えることができますので、問題を放置しないようにすることが大切です。
怪文書を送った犯人を特定し証拠を掴むためには、前もって犯人の想定をしておくことが肝になります。
会社に怪文書を送る人物として考えられるのはどのような人なのでしょうか。怪文書に書かれている内容が社内の人物しか知りえなければ会社内の人物ですし、恨みの内容が書かれていれば犯人に心当たりがあるかもしれません。
まずは、以下の内容を参考にしながら、怪文書を送った犯人として疑わしい人物をすべてリストアップしてみましょう。
給料や待遇に不満を持っている現職の従業員が怪文書を送った犯人の可能性があります。
普段から不満を持っていそう、これまでに会社に不満を言ってきている従業員がいればその人が怪文書を会社に送った犯人かもしれません。
辞めていった元社員や以前に働いたことのあるアルバイトが怪文書を送ってくる場合もあります。
会社はなんの問題もなく退職したと思っていても、本人は会社に不満を持って辞めていったケースは少なくありません。
以前会社で働いたことがあり、働いている間にトラブルを起こしている人物がいればリストアップに入れておきましょう。
社長や役員に対して個人的な恨みを持っている人物による犯行の可能性もあります。
・社長に以前、恋人を取られたことがある
・役員の人にいつも馬鹿にされてきて悔しい
など、個人的な恨みや妬みを怪文書を会社に送ることで発散している可能性も考えられます。
怪文書の内容から自分や役員たちに恨みを持っている人物を想定しておくといいですね。
社長や役員が不倫している場合、その不倫相手が会社に嫌がらせの怪文書を送ることもあります。
不倫関係がもつれてしまい、関係が悪化すると仕返しとして会社に嫌がらせの紙を送り付けることで困らせようとします。
会社の役員や社長が不倫していることが周りに知られてしまうとさらなるトラブルを招きますので、早急に対処する必要があります。
ライバル企業があなたの会社に恨みを持っていたり、蹴落としたいと考えていたりする場合も怪文書を送って嫌がらせをしてくることがあります。
売り上げのいいあなたの会社の悪い評判を流して顧客を奪い取ろうとたくらむライバル企業もいるでしょう。
実際に怪文書の影響を受けて売り上げが落ちてしまうこともあるため、怪文書を送られたら早急に対処しなければいけないでしょう。
怪文書は、送ってきている犯人がすぐにはわからないケースが多く、解決まで時間がかかってしまうことが多いです。
特に、怪文書問題を解決するための証拠は素人の力で集めるのは相当困難だと言えます。また、警察に相談しても犯人が特定されていないと積極的に捜査してくれないので、まずは怪文書の犯人特定と証拠集めは探偵に調査を依頼することは必要不可欠だと考えておいたほうがいいでしょう。
探偵に相談すれば犯人の特定も証拠集めも、プロの技術と機材で確実に行ってくれるため安心です。
参考記事:怪文書や嫌がらせ手紙の差出人は特定できる?差出人の可能性と探偵の調査方法
参考記事:嫌がらせの怪文書が届いた!探偵?弁護士?どっちに相談すべき?
怪文書トラブルを確実に解決するためには、犯人の特定とその証拠を集めることが何より重要です。
探偵に嫌がらせ調査を依頼したらどのような方法で犯人を特定してくれるのか具体的にご紹介していきます。
怪文書や嫌がらせの張り紙が手書きで書かれている場合、筆跡鑑定が有効です。
・文字筆跡のバランスや文字列の偏向、特性
・筆圧検査、はねや止め、くずし方
・癖字や筆順の違い、句読点の配置や形など
・送り仮名の使い方
・筆具、図形、自己流の特性
などから総合的に判定していきます。
パソコンで作られた怪文書や、印刷物から切り取った文字を貼り付けて作られた怪文書が送られてくることも少なくありません。
このようなケースでは、怪文書から指紋を検出して犯人の可能性がある怪しい人物の指紋と照合する指紋鑑定を行います。
ただし、指紋鑑定は怪文書が送られてすぐに調査を開始しなければ確実に判定することは難しくなってしまいます。指紋鑑定で確実に犯人を特定したいのであればできるだけ早い段階で調査を依頼してください。
嫌がらせの手紙が会社のポストに直接投函された場合は会社の周辺、誹謗中傷の張り紙が取引先企業の近くなどに貼られているのでしたらその近辺で張り込みを実施して、目撃情報を収集していく調査方法もあります。
また、聞き込み調査を行うことで、犯人についての何らかの手掛かりをつかむこともできます。
依頼者の方がリストアップした犯人の可能性のある人物や、張り込み調査と聞き込み調査で得られた情報から犯人の目星を付け、尾行調査を行うことで犯人の特定を行います。
怪文書は一回だけでなく数回にわたって送り付けてくることも多いため、犯人の可能性のある人物を尾行して犯行現場を抑え、怪文書の犯人である確固たる証拠を集めます。
尾行調査によって犯行の動機や共犯者を突き止めることも可能となります。
会社に怪文書が送られてしまうと、社員たちも不安になってしまいますし、取引先に送られてしまう場合は取引にも悪影響を及ぼしてしまうのは避けられないでしょう。
怪文書を送ってきた犯人を特定し、証拠を掴むことで大事にせず解決することにつながります。
犯人がわかっていないと警察もなかなか捜査をしてくれないので、有力な証拠を掴み、犯人を特定して嫌がらせを辞めさせるためには探偵への調査の依頼がお勧めです。
まずは、調査のプロへの無料相談をしてみることで解決の一歩を踏み出せるはずです。