LINEやTwitter、Instagram、Facebookなどに代表されるSNSは、友人たちと気軽につながっていられるため子供たちの間でも人気が上がってきています。
スマホを持っている子供であればかなりの比率でSNSを利用しているでしょう。
正しく使えば便利なツールですが、残念なことにSNSでの嫌がらせやいじめの問題はSNSの普及とともに増えてきています。
娘さんや息子さんが、親御さんには言わなくてもSNSでの嫌がらせに悩まされている可能性も高いのです。
そこで今回は、SNSでのいじめや嫌がらせの実態、SNSでのトラブルを放っておく危険性、そしてSNSでの嫌がらせを受けた時に相談できる専門家について解説していきます。
いじめや嫌がらせの問題は昔からありましたが、最近はSNSを使った嫌がらせが増えているため、周りからわかりにくくなっていて表面化しにくく、さらに問題を深刻化させている傾向にあります。
嫌がらせに使われるSNSの種類も増えてきているため、慎重に対応していく必要があります。
LINEがサービスを開始したのは、2011年でそれからすぐに「LINEいじめ」というものが始まり注目を集め始めました。
LINEには1対1の対話以外に、グループで会話できるグループラインという機能があります。それをめぐってグループでの交流を影で操ったり、標的の子をのけ者にして裏のグループを作ったりして、いじめたい人をさらに追い込むトラブルが増えているのです。
また、1対1だと思って安心していろいろ相談していたら、その画面をスクリーンショットで取られて周りに公開されるという嫌がらせも存在します。
子供たちに人気のSNSとしてはLINEとTwitterが1位、2位を独占していましたが、ここ数年でInstagramの利用率が上昇してきています。それに伴ってInstagramでの嫌がらせ問題も発生してきています。
LINEとは異なり、Instagramではフォロワー数やいいね数が可視化されます。そのため「あの子、性格悪いのにインスタでは人気がある」と妬まれてしまい、現実世界でのいじめや嫌がらせに発展することもあります。
また、知らない人からフォローされたときに、特に深く考えずにフォローを返すとダイレクトメッセージでしつこく交際を迫られたり、投稿内のようコメント欄に嫌がらせのコメントを書き込まれたりといったトラブルも発生しています。
LINEはクローズなSNSですが、InstagramはオープンなSNSなので、LINEとはまた違ったトラブルが発生してしまうのです。
SNSでの嫌がらせは直接暴力を振るわれることがないため、「そのうち収まるだろう」「あんまり大袈裟に考えなくても・・・」と軽く考える方も多いです。
特に実際に嫌がらせを受けている本人でなければその辛さはなかなか実感できないでしょう。
しかし、SNSでの嫌がらせ問題を放っておくことは極めて危険です。SNSの嫌がらせやいじめを苦にして自殺したり、自殺を図ったりするケースは後を絶たないのです。
フジテレビの「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(22歳)がSNS上で誹謗中傷をうけて自殺をした事件は皆さんも記憶に新しいでしょう。
また、2021年3月9日には、名古屋の市立中学1年の女子生徒が自殺を図って死亡するという事件も起きています。学校側は、女子生徒と保護者から「SNS上で嫌がらせを受けている」といじめの相談を受けていたのです。
また、2017年にも、埼玉県立高校2年の女子生徒が、交際していた元男子生徒とその妹によってSNS上で誹謗中傷を書き込まれ嫌がらせを受けたことを苦に自殺しています。
このように、SNSでの嫌がらせ問題で自殺に発展することは決して珍しいことではなく、他人事ではないのです。娘さんや息子さんがSNSでの嫌がらせに悩んでいる可能性を察したらすぐにでも対処することが求められます。
SNSで嫌がらせをしてくる犯人にはどのような可能性があるのでしょう。犯人の想定ができているほうが、のちに本格的な調査を依頼するときの手掛かりになります。
以下に記載する人物の中で可能性がありそうな人物をピックアップしておきましょう。
SNSでの嫌がらせをしてくる犯人として学校の同級生や先輩、後輩が考えられます。学校生活を共にしている時間も長いため、嫌がらせの内容も具体性に富んでいるでしょう。
証拠がなければ難しいかもしれませんが、まずは学校側にも相談しておくことが大切です。
恋愛関係のもつれからSNSの嫌がらせに発展するケースも多いです。過去の恋人からの嫌がらせの場合、実際のストーカー被害に発展することも考えられますので、早急に適切に対処しなければいけません。
お子さんがバイトをしている場合、バイト先の人が嫌がらせの犯人の可能性もあります。異性の場合はストーカー被害に発展することもあるので注意が必要です。
塾や習い事の関係者が犯人の可能性もあります。
塾での成績を妬まれたり、習い事でいい評価を受けていたりすると、「カンニングをしているからだ」「習い事の先生とデキている」などと言いがかりをつけられてSNSで拡散されてしまうことも考えられます。
お子さんがある程度の年齢の場合、マッチングアプリを利用していることもあり、そこで出会った人から嫌がらせを受けていることも考えられるでしょう。
マッチングアプリで出会っても実際には会っていなかったり、アプリのアカウントが消された後だったりすると、犯人を特定するのが難しくなります。
そのような場合には、プロの調査を依頼する方法を検討すべきでしょう。
モデルや芸能活動をしているお子さんの場合、見ず知らずの人から嫌がらせを受けていることもあります。
また、最近はYoutuber やInstagramでの有名人になっている人も増えているため、妬まれて見ず知らずの人からも嫌がらせを受けるケースも増えているのです。
顔も知らない相手から日常的にSNSで嫌がらせを受け続けることは精神的にもかなりきついので、早急に対応するようにしてください。
SNSで嫌がらせを受けてしまったら、自分の力だけでの解決はなかなか難しいです。しかし、そのまま嫌がらせを放っておいても解決はしませんし、炎上などさらなるトラブルを招く恐れもあるため、しっかりと対処していくことが重要です。
嫌がらせを受けたらまずどこに相談すればいいのでしょうか。
実際に自分や自分の娘、息子がSNSでいじめや嫌がらせを受けたら、まず運営会社に通報するのがいいでしょう。
権利侵害などが認められれば、運営会社が加害者のアカウントの削除など対応をしてくれます。嫌がらせをしてくる相手が見ず知らずの人だったり匿名のアカウントであったりする場合も、被害の内容や状況によっては運営会社にIPアドレスの公開を求めることも可能です。
嫌がらせによる被害状況によっては、加害者に対して損害賠償請求や慰謝料請求したいと考える場合もあるでしょう。
その場合は法律のプロである弁護士に相談して対応のアドバイスを求めるといいでしょう。裁判で戦うことになった場合は、法的に有効な嫌がらせの証拠が必要になりますが、どういう証拠が使えてどういう証拠では不十分なのかのアドバイスももらえます。
最初はSNS上だけの嫌がらせだったのに、嫌がらせの状況によってはストーカー被害に発展したり暴力に発展したりしそうなケースもあるでしょう。
そのような危険性を伴う場合は、警察に相談しておくことも重要です。
事件性が高い場合や緊急性が高いと判断される場合は警察もすぐに捜査を開始して対応してくれます。
自殺などの事件に発展してしまう前に、名誉毀損や侮辱罪など刑事罰として訴えられないかどうか検討してみるのもお勧めです。
刑事罰で訴えるにしても、民事訴訟を起こす場合も、嫌がらせ被害の証拠は必要不可欠になります。
裁判で認められる嫌がらせの証拠は、なかなか素人が自力の調査で掴むことは難しいのが現実です。
警察でも弁護士でも実際の法的措置を取る段階では心強い味方になってくれますが、証拠がなければなかなか動けないということもあります。
そのような場合に頼りになるのが探偵です。探偵は独自の調査で嫌がらせ被害の証拠や加害者を特定するための証拠を掴んでくれますので、嫌がらせを辞めさせたい場合や嫌がらせの加害者を訴えたい場合はぜひ相談してみることをお勧めします。
探偵に嫌がらせ調査を依頼した場合、SNSの嫌がらせ犯人のアカウント照会調査や、事前情報から得られた犯人の可能性の高い人物への張り込み調査、尾行調査などから嫌がらせの確固たる証拠を掴んでくれます。
娘や息子がSNSで嫌がらせを受けているとわかったら、できるだけ早急に対応していくことが何より大切だということはご理解いただけたでしょうか。
SNSトラブルがネット上だけでなく実際の事件につながることは珍しくなく、SNSでの嫌がらせを苦にして自殺するケースは年々増えています。
嫌がらせに対しては、加害者を特定して損害賠償請求や慰謝料請求をする民事的な措置も考えられますし、名誉毀損や侮辱罪で訴えるという刑事的な措置も可能です。
いずれにしても、SNSでの嫌がらせが法に触れているという証拠や加害者であるという決定的な証拠が必要になりますので、証拠確保のために探偵への相談が有効です。