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自分になりすました誰かが告発文を送っている!無実を証明する方法とは

カテゴリ:嫌がらせ 指紋鑑定

「なりすまし」という言葉を耳にしたことがある方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

 

なりすましとは、簡単に言えば自分とは別の誰かを装って悪事を働く行為のことです。リアルな世界やネット上の世界で、特定の人間の名前などをかたり、嘘の情報を広めたり、別の誰かの評価を下げようとしたり、不当に情報漏洩を引き起こしたり、金銭を騙し取ったりなど様々な犯罪につながっています。

 

一昔前であれば、見知らぬメールアドレスからメールが送られてきて、有名人をかたるなりすましメールなどが話題となりましたが、今ではなりすましの手口も増えてきていますし、内容も高度になっているため、「なりすまし」と見抜くのが難しくなってきているのです。

 

そのため、なりすまされた側の被害者は本当は自分がやったことではないのに加害者の濡れ衣を着せられ、なかなか自分が犯人ではないと証明するのが難しいという新たな問題も浮上してきています。

 

今回は、現在被害が急増しているなりすましについて、その手口や被害状況について見ていきます。さらに、当事務所に実際に寄せられた事案として、何者かが依頼者の方になりすまして告発文を送り、その偽の告発文によって依頼者の方が会社を辞めざるを得なくなるほどに追い込まれてしまったケースをご紹介しながら、なりすましにどう立ち向かっていくべきか、なりすまされたときにどう無実を証明すればいいのかを解説していきたいと思います。

 

なりすましの被害に遭っている方や、何者かが自分になりすまして濡れ衣を着せられてお困りの方は、ぜひ今回の記事を参考にしていただいて対策を練ってみてください。

 

なりすましによる被害が増加している|様々ななりすましの手口

自分以外の誰かになりすまして悪事を働くという嫌がらせは今に始まったことではありませんが、現在はそのなりすましの手口が多様化していて、本物なのか偽物のなりすましなのかの見分けがつきにくくなっているほど手口が巧妙になっています。

 

ここでは、代表的ななりすましの手口についてご紹介していきます。

 

なりすましの嫌がらせの手紙

最も原始的な手口の嫌がらせですが、いまだになりすましの手紙のトラブルは後を絶ちません。

 

たとえば、

✓誰かがあなたになりすましてママ友に嫌がらせの手紙を送った

→ママ友はあなたが嫌がらせの手紙を送っていると勘違いするのでママ友の輪から外されてしまう

 

✓誰かがあなたになりすまして自分の浮気相手の奥さんに嫌がらせの手紙を送った

→あなたの浮気相手はあなたが奥さんに嫌がらせの手紙を送ったと勘違いするので浮気相手との関係が不本意に終わってしまった

 

✓誰かがあなたになりすまして会社中に社長の誹謗中傷を書いた紙をばら撒いた

→社長を含め犯人以外の社内全員があなたの仕業だと思い込み、会社に居づらくなった

 

などのケースがあります。今の時代、メールやLINE、SNSが発達していますので、誰かから手紙を受け取るということは少なくなりました。その影響もあり、多少違和感があっても差出人の名前がその人であれば、なりすましかどうかを深く考えずにその人から送られたものだと信じ込んでしまう傾向にあります。

 

なりすまされた側の被害者は、自分が送ったわけではないと無実を証明するのがかなり困難な状況になってしまうでしょう。

 

他人になりすまして金銭を騙し取る

ここからは主にネット上でのなりすましの手口です。本来のユーザーになりすましてあらゆるサイトにログインし、不正送金や金銭を騙し取る手口がフィッシング詐欺とも言われるものです。

 

銀行やクレジットカード会社、SNSなどのログインページとそっくりの偽のページを作り、そこに本来のユーザーを誘導してログイン情報を入力させ、そこで不正に取得した情報をもとに不正ログインをした上で不正送金や乗っ取りなどの悪事を行うのです。

 

銀行やクレジットカード会社などの公式サイトにそっくりの偽サイトで情報を入力させた後はエラーページになりますが、中にはエラー後に表示される画面が本物の公式サイトに飛ぶように設定されているケースもあります。エラー後のページが本物の公式サイトなので「入力をミスったのかな?」と入力内容を間違えたと勘違いする方がほとんどでしょう。

 

そのため、実際に金銭的な被害が発覚するまで不正にデータを抜き取られたことには気づかないというような巧妙な手口を使っている犯罪者も存在します。

 

SNSで他人になりすまして誹謗中傷を行う

SNSやネット掲示板などで、他人になりすまして誹謗中傷を行う嫌がらせの手口もあります。

 

このようななりすましを行う犯人にとって金銭的なメリットはないため、単純な嫌がらせ目的や恨みなど悪意を持っているためにこのような嫌がらせをしているケースが多いです。

 

他人のアカウントを装って

「私は○○さんと不倫しています」

「私は実はドラッグをやっています」

となりすました対象者を陥れるような書き込みをするケースもありますし、

 

他人になりすました状態で

「〇〇さんは実は性格が悪い」

「●●さんは裏で横領行為をやっている」

などとなりすました本人とは別の人物に関しての誹謗中傷を行うケースもあります。

 

いずれにしても、なりすまされた側の被害者は、自分自身の社会的評判を下げることになりますし、あなたが嫌がらせの書き込みをしていると勘違いした別の被害者との間でトラブルになることは避けられないでしょう。

 

有名人のSNSアカウントのなりすまし

TwitterなどのSNS上で有名人のアカウントになりすました偽アカウントを通して投稿を行い、トラブルを招く事例も頻発しています。

 

特に、Twitterは有名人へのなりすましが多く発生しています。有名人と全く同じ名前のアカウントを作成し、そこにその有名人になりきったように投稿をすることで注目を集めるという手口です。

 

実際、アメリカではトランプ氏が大統領選に勝利した際に「おめでとう」と書き込まれたクリント・イーストウッドのアカウントが偽アカウントによるなりすましであることが発覚し、ニュースでも取り上げられています。

 

政治家以外にも有名アイドルや俳優、文化人や経営者などでもSNSアカウントのなりすまし被害が発生しています。

 

犯人の目的は様々で、単純に注目を集めたいだけの愉快犯もいますし、特定の有名人に対して悪意を持っていてその有名人のイメージの失墜を狙ったものまで目的は多岐にわたっているようです。

 

実際のなりすまし被害事例|何者かが私になりすまして告発文を送っている!?

ここでは、当事務所に実際にご相談に来られた方のなりすまし被害についてその詳細をご紹介していきたいと思います。

 

ご依頼者の工藤智子さん(33歳 独身)はIT企業で働くOLの方で、自分が出した覚えのない告発文について、告発文を出した真犯人を見つけ出して無実を証明したいというご依頼でした。

 

 

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智子さん「1週間ほど前、部長に呼び出されて告発文らしきものを見せられました。内容は詳しく見ることはできませんでしたが、会社が新しく行っているプロジェクトで不正な金銭のやりとりが発生しているというような内容でした。

 

問題なのは、この告発文を私が書いたことになっているということです。私は、新しいプロジェクトにはほとんど関与していませんし、不正があることも知りませんでした。まして、告発文を出した覚えもありません。

 

それなのに、部長からは『君の名前が書いてあるし、告発文の中にはこの会社の人物しか知りえないような内容も書いてある。君じゃないと証明できないだろう』と言われてしまいました。

 

告発文を出したことになっているので、部長や社長からはうとましく思われてしまい、他の社員たちからも白い目で見られる毎日です。嫌がらせのような社内メールも毎日のように送られます。

 

私が告発文を出したわけではないという無実を証明しなければ、これ以上会社にはいられないと思います。

 

どうか、告発文は私が出したものではないと証明していただけないでしょうか。」

 

当事務所探偵「なるほど。ちなみに、工藤さんのことを妬んでいたり、恨んでいたりする人は思い当たりませんか?」

 

智子さん「私はそれほど社内で目立つ存在ではありませんし、出世を狙っているわけではないので、特に社内に私を恨む人はいないと思うのですが・・・。」

 

 

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このようなヒアリングを重ね、智子さんになりすまして告発文を会社に送り付け、智子さんを退職にまで追い込もうとしているなりすましの犯人を特定するための調査が開始しました。

 

真犯人を特定するため、より詳細なヒアリングを重ねていくと、ある事実が浮かび上がってきました。それは、智子さんが社内の経営陣の一人と不倫関係にあるということです。

 

私たち調査員は、「智子さんの不倫相手の奥さんがなりすましの犯人の可能性が高い」とすぐにピンときました。

 

その後の聞き込み調査や素行調査を重ねることで、不倫相手の奥さんが智子さんに対して相当な恨みを持っていること、社外秘である社内の情報を夫(智子さんの不倫相手)からいろいろと聞き出していたことなどがわかってきました。

 

幸いなことに、経営陣たちは智子さんが送ったと思い込んでいる告発文をそのまま保存していたため、指紋鑑定をすることが可能でしたのですぐに指紋鑑定を行うことになりました。

 

鑑定結果はやはり、私たち調査員が睨んでいた通り、智子さんの不倫相手の奥さんの指紋と告発文の紙に残っていた指紋が完全に一致し、真犯人を特定することに成功しました。告発文が智子さんの送ったものではないという無実を証明することができたことで、智子さんはこれまで通りに職場に復帰することができ、自分の妻がなりすましを行ったことや社内不倫を行っていたということから、智子さんの不倫相手は降格となりました。

 

関連記事:自分になりすました誰かが怪文書を送ってる⁉潔白を証明する方法とは

 

「告発文は自分じゃない!」なりすまし被害の無実を証明する方法とは

先ほどご紹介した事件例のように、なりすまされた人が濡れ衣を着せられて被害に遭うというケースは少なくありません。

 

なりすましの被害に遭った場合、自分が犯人ではないことを証明するためには、真犯人を特定するしか方法はないと言えます。

 

真犯人を特定する方法として、嫌がらせの手紙や告発文などリアルな世界でのなりすましであれば、指紋鑑定がかなり効力を発揮します。指紋鑑定は本来であれば、怪文書や嫌がらせの手紙を送ってきた犯人を特定するために用いる手法として知られていますが、逆に犯人ではないということを証明するときにも使える方法なのです。

 

指紋は、この世で自分と同じ指紋を持っている人物はいないため、嫌がらせの手紙や告発文などの紙に残っている指紋の持ち主が真犯人であると証明することができます。指紋鑑定の結果は裁判でも証拠として認められる証拠能力の高いものなので、指紋鑑定の結果で自分の無実を確実に証明することができるのです。

 

関連記事:嫌がらせは指紋鑑定で解決できる|指紋鑑定のメリットと用意するもの

 

まとめ

最近被害が多発している「なりすまし」についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

自分自身が誰かに直接の嫌がらせをされる場合も大きな被害を受けますが、何者かによってなりすまされて嫌がらせ行為が自分のやったことだと濡れ衣を着せられる場合もかなり大きな被害を受けますし、トラブルの内容も複雑になってしまいますので、解決するのが極めて困難になってしまいます。

 

なりすまされた側の被害を解決するには、真犯人を見つけ出すのが最も効果的な解決策です。そして、なりすましの手紙やなりすましの告発文などを解決するために指紋鑑定はとても有効な方法の一つです。

 

もし現在あなた自身がなりすましの被害に遭っているのであれば、トラブルがこじれてしまう前にできるだけ早く対処をしていくことが重要です。なりすましにお困りの際はぜひ当事務所にもご相談ください。