朝会社に行ったら、会社の社用車に傷がつけられている!
社用車で営業回りに行こうとして車を動かした途端、パンクした・・・
このように会社の社用車に嫌がらせをされてしまう被害は珍しくありません。社用車は会社の顔でもありますので、傷がついていたり塗料を塗られたりしてしまっては使うことができなくなりますよね。
また、嫌がらせがより深刻になると、タイヤをパンクさせられたり窓ガラスを割られたりという被害も出てきます。タイヤや窓ガラスに嫌がらせをされた場合はそれを修理するための費用も馬鹿にできません。
今回は、大切な社用車を傷つけられるなどの嫌がらせを受けないためにできる対策や対策をする上でのポイント、万が一嫌がらせを受けた時の対処法について解説していきます。
社用車への嫌がらせ被害のご相談は、特に連休明けに寄せられることが多いです。つまり、会社が長期の休みに入っている連休中に社用車に嫌がらせをする人が多いということです。
年末年始休暇やゴールデンウイーク、シルバーウィ-クなど会社が長期の休みに入り、会社に誰も来ない期間が長くなるタイミングを狙って犯行を行う犯人も多いため、対策を強化していく必要があるといえます。
まだ社用車への嫌がらせ対策がしっかりとできていないと感じる方は、連休に入る前に嫌がらせ対策を万全にしておくことをお勧めします。
会社の大切な車に嫌がらせをされると誰でも大きなショックを受けますよね。「いったい誰が、なんの目的でこんな嫌がらせをしているのだろう・・・」と思うでしょう。
気に食わないことがあってもぐっとこらえるのが大人ですが、実際に嫌がらせ行為に及ぶということはよっぽどのことでしょう。
ここでは、社用車に嫌がらせをする犯人の可能性がある人物とその心理についてみていきます。
ご近所トラブルは個人同士で起こるケースだけでなく、会社対個人で起こることもあります。会社がある地域に住んでいる住民が会社から聞こえる機械音を不快に思っていたり、会社から漏れる製品製造過程で発せられる異臭に不満を持っていたりすると、トラブルになりやすいです。
近所トラブルをきちんと解決できていないと社用車に嫌がらせをするという行動に出る近隣住民がいてもおかしくはないでしょう。もちろん、犯人は確実に特定して損害賠償請求などの法的措置を取ことも可能です。
会社の方針に不満を持っていたり、待遇や昇進について不満を持っていたりする社員が社用車に嫌がらせするケースもあります。
また、辞めていった社員が「辞めさせられた」「会社にいるときにされたことへの恨みが忘れられない」と嫌がらせをしてくる可能性もあります。
いずれにしても、明らかに思い当たる社員や元社員がいても証拠がない段階で問い詰めるのは危険です。必ず嫌がらせの犯人であるという証拠を取ってから話し合うようにしてください。
どこの会社でも社内不倫が起きている可能性はありますが、社内不倫をしている未婚女性が連休中に不倫相手に会えずにストレスが溜まって嫌がらせをするケースがあります。
年末年始やゴールデンウイークなどの連休中、不倫相手と会社で会えずに連絡もないという状況になると、「自分はひとりぼっちで寂しい連休を過ごしているのに、不倫相手の男性は家族と楽しく過ごしているのではないか」「これまでは毎日会社で会えていたのに、連休になったとたん会うどころか連絡もしてこない!」と怒りを爆発させて不倫相手が使っている社用車に嫌がらせをするケースも多いのです。
社内不倫をしている不倫相手だけでなく、不倫の被害者である妻が社用車に嫌がらせをするケースもあります。
先ほどのケースとは違って、連休中も不倫相手に連絡を頻繁にしているような男性だと、妻としては「連休中くらい家族のことを最優先にしてくれないなんて・・・!」と怒りが爆発してしまいます。
妻の場合は、不倫をしている夫や不倫相手にだけでなく、社内不倫を容認している(ように感じてしまう)会社全体に恨みを持つことがあるため、とにかく会社にダメージを与えたいという思いから社用車に嫌がらせをしてしまうのでしょう。
この章でjは、社用車への嫌がらせを防ぐためにできる対策をご紹介していきます。
まずは、監視カメラを設置する方法です。監視カメラを設置しておけば、万が一嫌がらせをされても犯人が誰か特定できる可能性が高くなりますし、証拠にもなります。
また、監視カメラが設置されていることがわかれば、嫌がらせをする前に躊躇する可能性もありますので一石二鳥です。
駐車場にセンサーライトを設置して人の気配を感知したら照らすようにするのも対策として一定の効果が期待できます。
社用車への嫌がらせは暗闇で行われることが多いので、センサーライトで照らされればそれだけで嫌がらせを諦める犯人もいるでしょう。
カーセキュリティーとは、車に取り付ける警報装置のことです。時々、スーパーなどの駐車場で操作を間違ってサイレンやブザー音を鳴らしてしまっている車を見かけたことがある人もいるかもしれませんが、あれがカーセキュリティーです。
カーセキュリティーを社用車につけておけば、万が一嫌がらせをされたときに車の異常を検知して警報を鳴らし、犯人を追い払ったり周囲に知らせたりという効果が期待できます。
あおり運転被害がニュースで取り上げられるようになってから、ドライブレコーダーを取り付ける方が増えたかと思いますが、ドライブレコーダーは運転中だけ記録すると思っている人も多いかもしれません。
ドライブレコーダーの中には駐車中の録画も可能な駐車監視機能がついたドライブレコーダーもあり、これを取り付けることで車への嫌がらせに備えることができます。駐車中に人の動きや衝撃を感知すると即座に録画が開始されるため、万が一嫌がらせをされても犯人を特定する証拠になります。
「できるだけお金をかけずに対策したい」という方には、手軽にできる嫌がらせ対策として、車にボディーカバーを被せるのも方法もお勧めです。
ボディーカバーを被せれば、塗料を塗られたり傷を付けられたりなどの嫌がらせを防ぐ効果がある程度期待できます。ただし、余程の恨みをもって嫌がらせをしようと侵入している犯人はカバーを外してでも犯行に及ぶため、より高い効果を期待する場合はあまりお勧めできません。あくまで気軽にお手頃にできる対策として検討してみてください。
会社の大切な車を守るためには嫌がらせ対策は必須と言えますが、対策をする上で注意すべきポイントがあります。
監視カメラの設置は嫌がらせ対策としてとても効果がありますし、証拠としても使えますが、撮影範囲には注意を払わなければいけません。
業者に頼まず、ご自身で監視カメラを取り付ける場合、ご近所の方のプライバシーを侵害しないように配慮して設置することが大切です。
もし他の人の家の敷地などが監視カメラの撮影範囲に入ってしまうと、後々近所の方とトラブルになり、会社が訴えられてしまうリスクもありますので、監視カメラを設置する場所とカメラの向きには注意しましょう。
カーセキュリティーには光で犯人を威嚇するタイプや、大きな警報音を鳴らすタイプ、異変を感知したら車の持ち主に通知してくれるタイプがあります。
社用車への嫌がらせ対策として最も効果のあるカーセキュリティーは、3つ目の車の持ち主に異常を通知するタイプのカーセキュリティーです。
社用車に嫌がらせされたなどの異常を感知したら、持ち主のスマホや専用リモコンに異常を通知してくれます。
異変の通知を受けたらすぐに契約している警備会社に連絡して会社の駐車場に急行してもらえば、犯人をその場で取り押さえられる可能性が高くなりますし、嫌がらせの被害を最小限に抑えることもできるでしょう。
もしも社用車に嫌がらせをされてしまったら、嫌がらせの証拠は必ず記録・保管をしてください。
嫌がらせの証拠は、後々警察に通報する際や保険の手続きをする際、損害賠償請求をする際に必ず必要になります。
どうしても「この傷を早く消したい」「パンクしたタイヤを変えなければ」とすぐにでも嫌がらせの痕跡を消してしまいたいと思ってしまいがちですが、修理や痕跡を消すのは証拠を保管した後にしましょう。
社用車に嫌がらせをされてしまったら、どこに相談してどのように対処していけばいいのでしょうか。最後の章では、具体的な対処法と相談先を見ていきましょう。
車に嫌がらせをされたら、まずは警察に通報し、被害届を出してください。
犯人の証拠がない段階ではなかなか警察は動いてくれませんが、保険を適用するためには被害届が必ず必要になるので、警察に届け出る必要があります。
また、犯人を逮捕してほしい場合や刑事罰で訴えたい場合も警察への相談が必要になります。
嫌がらせで車が傷つけられたり、汚されたりした場合、加入している自動車保険に車両保険がついていれば車を補修した際の費用が保険適用される可能性があります。
先ほどもお伝えしましたが、保険を適用するには警察への被害届と嫌がらせの証拠が必要になりますので、前もって用意しておいてください。
ただし、保険を使うと翌年からの保険料が上がることになりますので、保険を使うかどうかは慎重に吟味した方がいいでしょう。
嫌がらせ被害を受けたら、嫌がらせの証拠を確保するためと、犯人を特定するために探偵に調査を依頼することも検討した方がいいでしょう。
探偵に嫌がらせ調査を依頼すれば、嫌がらせの証拠と犯人の証拠を掴んでもらえますので、警察も動いてくれる可能性が高くなり、刑事罰として訴えることもできます。
また、嫌がらせの証拠をもとに損害賠償請求することもできますので、社用車の嫌がらせに対して法的措置を考えている場合は、探偵への調査も検討することをお勧めします。
受けた被害に対しての損害賠償請求をする場合は、法律の専門家である弁護士に相談してください。損害賠償請求するための手続きや必要な書類の準備を弁護士が代わりに行ってくれますのでスムーズにできます。
ただし、弁護士は証拠を掴むための調査は基本的にできませんので、相談する前に嫌がらせの証拠と犯人の証拠を掴んでおくか、弁護士への相談と探偵への調査依頼を並行して行っていくのがベストです。
会社への嫌がらせとして、社用車がターゲットにされることは珍しくありません。大切な会社の車を傷つけられないよう、日頃から対策をしておくことが大切です。
また、被害を受けたことを警察に相談しても動いてもらえないような場合は探偵に調査を依頼して犯人特定のための証拠を掴んでもらうことが有効です。探偵に証拠を掴んでもらえれば、刑事罰として法的責任を問うことも可能ですし、民事事件として損害賠償請求することも可能になります。
当事務所でも嫌がらせ被害の調査や対策には力を入れておりますので、会社への嫌がらせでお困りの方はぜひ一度ご相談下さい。