職場でいじめに遭っていませんか?
特定の相手から無視され続けたり、全員参加の飲み会に自分だけ誘われなかったり、誹謗中傷のメールが会社メールに送られてきたり、大勢の前で罵倒されて馬鹿にされたり・・・
このような行為は、いじめ行為にあたります。
どこの会社でも自分とは合わない人はいますし、多少の嫌がらせはあるものですが、度を越したいじめや嫌がらせを受けてそれに耐え続ける状況が続いてしまうと、仕事に影響するだけでなく、心身の健康を害する可能性もあり、非常に深刻な問題です。
また、職場でのいじめ行為は会社の経営者にとっても無視できない非常に大きな問題です。
会社でいじめが横行してしまうと、社内の雰囲気は当然悪くなる一方ですし、いじめを苦に会社を退職してしまう優秀な社員が出てきてしまうと会社にとってはデメリットでしょう。会社でいじめが起きているのに放置しているとSNSに拡散されれば新たに従業員を採用することも取引先を見つける事にも支障が出てくる可能性があります。
職場いじめは、いじめを受けている社員にとっても経営者にとっても見過ごしてはいけない問題なのです。
そこで今回は、職場でいじめに遭った時の賢い対処法や、うまく対処していくために重要なこと、など解決に向けてのノウハウを詳しく解説していきます。
職場でいじめや嫌がらせをする社員には共通する特徴があります。あなたにいじめを繰り返している社員にはこのような特徴があるのではないでしょうか。
また、まだもしいじめを受けていなくても以下の特徴がある人は、何かのきっかけでいじめや嫌がらせをしてくる可能性があるため、できるだけ距離を置いて接するようにするのが得策でしょう
職場でいじめや嫌がらせをする人は、ストレスを溜め込んでいる可能性が高いです。もちろん、仕事や家庭、プライベートの人間関係の中でストレスを抱え込んでしまうことは誰にでも起こり得ますし、当然のことです。
しかし、職場でいじめをしてしまう人は、ストレスの発散方法がわかっておらず、趣味や運動で解消できずにストレスを他者へ向けてしまうのです。
職場で自分より弱い立場の人をいじめることで、自分の抱えているストレスを解消しているのでしょう。
職場でいじめをする人の特徴として、コミュニケーション能力が低いということも挙げられます。
そもそもコミュニケーション能力が高ければ、職場や家庭、他の人間関係でストレスを抱えたとしても相手とうまく話し合ったりして人間関係をうまく構築していくことができるため、嫌がらせで解消しなければならないほどにはなりません。
また、もし意図と反して相手に不快な思いをさせてしまったとなれば、遅かれ早かれ自分の非を認めて反省し、長期に渡るいじめをすることはないでしょう。
職場でいじめをする人たちは相手の立場にたって物事を考えたり、自分の非を認めたりするなどのコミュニケーション能力が低いためにいじめという行為をしてしまっています。そのため、相手に反省を求めることもいじめや嫌がらせを辞めさせることも難しいため、いじめ問題を解決するためには第三者の手助けが必要となるケースがほとんどなのです。
元来は性格がよく、周りに気を遣えるような人でもストレスが過剰にかかってしまうといじめをしてしまうケースがありますが、もともとの性格に問題があり、昔からいじめを繰り返している人もいます。
常に自分が主役で注目されていないと気が済まない人や、周りにいる人間を支配して自分の言うことを聞かせたい人、自己評価が高過ぎる人などがこれにあたります。このような人は、自分中心で世界が回っているため、少しでも自分の気に入らないことが起ったり自分の思うように事が進まなかったりすると周りをいじめて嫌がらせをする傾向が強いです。
このようなタイプは、企業として頑張って指導してもなかなか改善することは難しいため、経営者としては初めから採用を慎重に検討していく必要があるでしょう。
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職場でのいじめは社員同士の問題ととらえられがちですが、会社にはいじめや嫌がらせを放置してはいけないという義務があります。それが、「職場環境配慮義務」です。
職場環境配慮義務は労働契約法第5条で定められていて、労働者が安全かつ快適に働くための職場環境を整えなければいけないという義務のことです。
会社として、パワハラやセクハラ、いじめ、誹謗中傷、不当な扱いなどが原因で仕事に悪影響が出るような環境になってしまっている場合、雇用側は環境の改善に努める必要があるのです。
そのため、もし職場でいじめに遭っていて自分ではどうしようもないと感じたら、会社に訴えかけることで環境改善に努めてもらいましょう。そして、経営者の方は、社員からいじめや嫌がらせについて環境改善をしてほしいと告げられたらすぐに対処していくようにしてください。
会社には職場環境配慮義務があるので、いじめや嫌がらせに対して社員を守るために雇用者として対処していく必要があることはすでにお伝えしましたが、会社に頼る前に自分でもできる対処法があります。
もし、職場でいじめに遭っているようであれば、ぜひ明日からでも実践してみてください。
職場でいじめを受けてしまうと、悔しさや悲しさから、仕返しをしてやろうと考えてしまう方もいるのですが、後々自分が不利になってしまうリスクが大きいのでぐっとこらえてください。
いじめを受けていると感じたら、まずは冷静になって状況の把握に努めましょう。いじめの加害者の様子をよく観察し、具体的にどういういじめをしてくるのか、いじめに参加している人は何人で誰なのか、何回いじめをされたのか、いつから続いているのか、どういう時にひどくなるのかなど、わかる範囲で状況を詳しく把握しておいてください。
この状況把握をしっかりとしておけば、後になって本格的な対処を取る際に有利に動くことができます。
いじめを受けることから自分を守るためには、職場でプライベートの話はしないようにするのが得策です。
「この前彼氏と●●に遊びに行った」「今度友達と海外に旅行に行く」「ボーナスが出たからお気に入りのブランドで靴を買った」など、何気なく話しているプライベートの話がいじめの加害者の神経を逆なですることは珍しくありません。
あなたにとっては世間話のつもりでも、相手にとっては自慢話に聞こえたり、嫉妬したりするため、プライベートの話をしたことが原因でいじめを受け始めたり、いじめがエスカレートしたりしたケースも多いです。
職場は仕事をするためだけの場所だと割り切って、プライベートの話はできるだけ避け、上司や同僚とは適度な距離を保つことが大切です。
職場でいじめを受けると、ついショックや悲しい気持ちからその都度反応してしまいがちですが、あなたがいじめに対して反応すればするほど加害者は面白がっていじめがエスカレートする可能性があります。
また、毎度毎度反応していては、あなた自身も疲れてしまうでしょう。
いじめを受けた時の対処法としてスルースキルを身に付けておくことも重要なのです。いじめを受ければ誰でも悲しくなりますし落ち込むと思いますが、ここは気を強く持って常に落ち着いた態度で接するようにしましょう。
いじめへの対処法として、物理的に距離を置くということも効果的です。いじめの加害者が直属の上司の場合だとなかなか難しいですが、ランチに誘われてもやんわり断る、飲み会ではできるだけ席を離す、などできる限り距離を置くように意識してみてください。
たいして悪気もなくいじめをしている人の場合、距離を置かれているとわかったらいじめが収まることもあります。
また、距離を置くことで加害者と接する機会が減るため、あなた自身の精神状態も良い状態を保てるようになるでしょう。
ある程度の対処法を行っても改善が見られない場合は、最終的に会社に訴えかけたり、法的措置を取ったりすることになるかと思います。
その場合に備えて、いじめや嫌がらせの記録をしっかりとつけておきましょう。職場でどのようないじめをされたのか、それに対して自分はどう感じたか、業務にどんな影響があったのか、心理的にどのような影響があったのか、いじめの現場には誰がいたのか、いじめの事実を知っている人はいるのか、などその都度メモしておきましょう。
いじめが暴言や暴力を含むものであれば、録画や録音を取っておくと裁判でも有効な証拠となりますし、嫌がらせの手紙や誹謗中傷のメールが届いているような場合は、すべて証拠として保存しておくことが重要です。
職場でいじめを受けていると、一人で抱え込み続けることは精神的にも辛いでしょう。誰かに状況を聞いてほしくなることもありますよね。
そういうときは、いじめの加害者よりも上の立場にあたる人に相談すると良いでしょう。いじめ加害者も自分の社内での評判が下がるのは避けたいはずですので、上司に直接嫌がらせやいじめの事実を注意されれば改善せざるを得なくなります。
このとき重要なのが、上司に相談するときはこれまでに記録し続けてきたいじめの記録を見せていじめの事実を証明したうえで相談することです。
あなたが言っていることが本当なんだと上司に信用してもらえるように、感情的にならずに証拠を見せながら冷静に話をすると良いですね。
いじめが酷く、慰謝料請求を検討するような場合や、会社にいじめの事実を認めさせて加害者から守ってもらいたい場合は、決定的ないじめの証拠が必要になる場合があります。
いじめの証拠としては、あなたが受けてきたいじめの詳細な記録や録音データなどが有効ですが、そのほかにも加害者の普段の素行や勤務態度なども有効になる場合が多いです。
より確実に慰謝料請求を成功させたり、会社にいじめを認めてもらったりするためには、探偵に嫌がらせ調査をしてもらい、より確実な証拠を集めてもらうことが重要です。
探偵であれば、素人ではなかなかできない調査方法で証拠を掴めますし、裁判でどのような証拠が有効かを把握しているので、効率的にかつ確実に証拠を集めてくれます。
職場でいじめを受けてしまうと、場合によっては精神的ストレスがかかりすぎてしまい、心身に支障をきたす可能性もあります。もし、少しでも体や心に不調を感じたら病院の受診も検討していきましょう。
放っておくと、適応障害やパニック障害、気分障害、うつ病などにまで進行してしまうリスクも考えられます。
病院を受診し、精神疾患を患っているとわかったら、診断書を発行してもらってください。医師から発行してもらった診断書は、相手との裁判のときなどに重要な資料として認めてもらうことができます。
毎日多くの時間を過ごす職場でいじめを受けるのはとても苦しいですよね。
悔しくて悲しくて、どうにかして仕返しをしたくなる人もいるでしょう。しかし、暴力や暴言で仕返しをしても、問題が解決することはありませんし、こちらから嫌がらせを仕掛けても問題がさらに悪化するだけです。まして、暴力や嫌がらせ行為は違法行為にあたる可能性が高いため、本来は被害者であるあなたが加害者になってしまうことになります。
職場でのいじめに対して仕返しすることは絶対にダメですが、かといって黙って泣き寝入りするという対処もいじめがますますエスカレートしてしまう可能性があるので絶対に辞めましょう。
職場でいじめを受けたら、上司に相談する、人事総務に相談する、探偵に調査を依頼する、法的措置を検討するなどの賢い対処で闘っていくことが大切です。
職場でいじめに遭ったら、適切な相談先に相談し、建設的に解決していくことが必要ですが、どのような対処を取る場合であってもいじめの証拠を集めておくことは必要になります。
いじめの加害者に対して懲戒処分を行ってもらったり、慰謝料請求をしたり、法的な対処を取ることもありますので、いじめが事実であること、そしてその内容が耐えがたいほど陰湿であることを証明していなければいけません。
証拠集めについては自分でできる範囲で行い、それ以上に関してはプロの探偵を頼っていくほうが精神的にも楽だと思います。
証拠としては、
✓日々のいじめの記録や録音データ
✓客観的な第三者による証言
✓メール、SNSのいじめの文章
✓医師による診断書
✓探偵による調査報告書
などが有効です。
一人で抱え込まず、場合によっては専門家に相談しながら適切に対処していってくださいね。